よーし、エメラダでエンジェル投資を始めるぞ!
と気持ちが高ぶったら、ぜひ最初にエメラダ・エクイティのサイトで「エメラダ型新株予約権」のページを、よーく読んで欲しいと思います。
エメラダの魅力がいっぱい詰まったページです。何が今までの投資と違うのか、エメラダのコンセプトが凝縮されているページといって過言ではありません。
これさえ読めばOKです! それでは!
はなえるさんみたいな人のために、全部わかる、これでわかる、徹底的にわかる、エメラダを丸裸にする日本一わかりやすい(と思う)解説をはじめます!
目次
基本を押さえよう! 株式とは違う新株予約権とは?

まずは基本が大事。しっかり押さえましょう。
エメラダで投資をする場合、取得するのは株式ではなく新株予約権という「権利」となります。あくまで将来株式に交換できる「権利」の保有となり、株式の取得を即座に行うわけではありません。
しかし株主ではないので、以下のようなデメリットが考えられます。
- 株主優待がない
- 株主総会に呼ばれない
- 配当がない
1点目の株主優待についてですが、そもそもベンチャーなので株主優待目当ての投資家は少ないでしょう。
しかしエメラダ第一号Far Yeast Brewing社(以下FYB社)では、自社で直営しているバーの割引券とコースターが送られてきました。ちょっとしたものですが、ファンとしては嬉しいですね。
2点目の株主総会、これはちょっと出て見たいので少し残念です。
しかし株主を一気に増やすということは、事務作業の手間が増えることを意味しており、スタートアップ企業にとって非常に負担が重いものです。
少しでも負荷を軽減させて経営に注力して欲しいというポリシーで、エメラダは株式ではなく新株予約権を選択しています。これは尊重すべきと思いました。
ただし、FYB社の事業説明会は開催されました。参加者は少なかったですが、直接、山田社長からお話を聞ける大変貴重な機会でした。FYB社の直営店で行われたため、割引券はさっそく使わせて頂きました!
このように株主総会がない点も、説明会などで代替可能と考えます。
3つ目の配当がないがあります。まぁ、そりゃそうでしょ。
いつまで予約しておくの? 権利行使・消滅の4つのタイミング

エメラダでの投資は、株式の取得ではなくエメラダ型新株予約権だということはわかりました。
- 上場(IPO)
- 売却(M&A)
- 解散
- 10年経過
逆にいうと、これ以外のタイミングでは、権利の行使はできないことを意味しています。(正確には解散は権利の消滅です)
譲渡するにも制約があるので、流動性は極端に低いのです。
ハッピーエンド2パターン!
A. 上場パターン
エンジェル投資、1つ目のタイミングは上場です。つまり株式が公開され、証券取引所で取引されるようになります。
正確には証券取引所から上場承認された段階で、予約権を行使して株式を取得します。
もちろん、そのまま保有してさらに株価上昇に期待するのもありです。また、売る際には税金がかかることをお忘れなく!
やはりエンジェル投資のハッピーエンドのゴールとして上場というのは魅力的です。ただ上場後も株価は上がり続けるかもしれません。ちゃんと見極めましょう!
B. 売却パターン
2つ目もハッピーエンドの(可能性が高い)売却です。ベンチャーのExitとして、上場だけでなく、大手に買収されるということもあります。
エメラダ第一号案件のクラフトビール業界では、アサヒやキリンが小規模ブルワリーを買収する(提携する)ということが実際に起きています。可能性としてはこちらもありえますね。
ただし、事業がうまくいかず安値で売却ということもあるでしょう。必ずしも売却=ハッピーではない、ということは覚えておいてください。
バッドエンド2パターン!
投資家としてはあまり好ましくない2つのバッドパターンを見て見ましょう。
C. 解散パターン
3つ目のタイミングとして解散があります。もう事業やーめたということですね。
ベンチャーの成功率から考えると、そういうこともあるでしょう。また、経営者に何らかのトラブルが発生し精算するといったこともあるかもしれません。
この場合、予約権が消滅することになります。
D. 10年経過パターン
4つ目のタイミングが10年たってしまうというものです。エメラダでは10年経過の最後の一カ月に権利を行使することが可能、という条件が付いています。
そのため、10年後には事業が成功してなくても、株式に交換することは可能です。
10年経過で株式を取得した場合、未公開株を取得するということを意味します。市場に出回らないため、流動性はかなり低いことは覚悟しないといけません。
ただし投資先が盛り返して12年目に上場するというストーリーも可能性ゼロではありません。しかし一般的には期待は薄いと思われます。
結局のとこどれだけお金受け取れる? 価格決定のメカニズムを読む!

エメラダの新株予約権の特徴として「予約を行使して取得する株式数が事前に決定していない」というものがあります。
一般的な新株予約権の場合、最初に「何株取得できる権利」となりますが、エメラダの場合はそれが決まってないということです。
「今決めない」とはどういうことか見て行きましょう。
早いもん勝ちの精神を貫くと、今決めないことが正義
ベンチャー企業の価値を正確に測定することは非常に難しいという根本的な問題があります。今の企業価値っていくらかを仮で算出したとしても、後でブレる可能性もあります。
そのため取得株数を決めるタイミングを後にずらす、という作戦をエメラダはとっています。
シリコンバレーのベンチャー投資では普及している手法なので、エメラダ専売特許というわけではありません。海外の事例の良いところを日本に持ってきた、という印象はあります。(日本では初の事例になります)
最終決定は後にずらすということですが、最初に何も決まってないわけではありません。エメラダが募集するタイミングでも仮の「転換価額」というものを決めています。エメラダで募集する案件の「募集事項」の欄に記載されます。
ただしベンチャーが成長過程の中で、必要に応じてベンチャーキャピタルなどのプロ投資家が追加投資を行う場合があります。その場合には「転換価額」を見直すというメカニズムが働きます。
そのメカニズムは後で説明しますが、最初に投資した人が有利に働くように調整されます!
ようは早い者勝ちです!
(First come, First serve)
転換価額のメカニズム
転換価額は、将来予約を行使する際に取得できる株式数を決める重要な値です。
たとえば10万円投資し、転換価額が2万円だとします。この場合、
投資額 10万 ÷ 転換価額 2万 = 5株
と交換できるという計算になります。つまり転換価格が安いほど多くの株式を取得できると覚えておいてください。
では次にこの転換価額をどうやって決めるのか、という疑問があります。これは下記2つです。
- 募集時の仮の値(暫定転換価額)
- 追加投資が発生した際の見直し後の値
募集時に仮の値が決まっているということはお伝えしました。見逃さないようにしましょう!
もう一つのパターンが追加投資が発生したケースです。ベンチャーキャピタルなどプロ投資家が追加で投資する場合、転換価額の見直しが発生します。
転換価額の見直しは、次回資金調達時の「1株当たりの評価額×80%」と、暫定転換価額の低い方となります。
若干わかりにくい表現ですが、先に投資をしてリスクをとっているエンジェル投資家の場合、追加投資をする人よりで20%以上安い転換価額になると考えておけば良いと思います。
最終的に予約権はいくらになるの?
最終的に予約を行使していくら手元に入るかは、ざっくりいうと下記の計算式となります。
株式数 x 評価額 = 受取額
まとめると下記のようになります。

価格決定のパターン別総まとめ!
最初の一歩:「暫定転換価格決定」
<上場パターン>
「転換価額」確定
↓
「取得株数」決定
↓
株式取得
↓
お好きなタイミングで売却
<売却パターン>
「転換価格」確定
↓
「取得株数」決定
↓
予約権を譲渡
※評価額が投資額を下回る可能性もある
<解散パターン>
評価額0円 (投資全額が損失)
<10年経過パターン>
「転換価格」確定
↓
「取得株数」決定
↓
株式取得
※ただし換金はハードル高い。さらに10年後に権利行使しないと権利が損失します。(投資全額が損失)
まとめ

今回はエメラダの新株予約権について解説しました。株式とは違う、そしてエメラダ特有の考え方があります。いずれも、
- 投資を受けるベンチャーのことを考えたためであり
- 投資をするエンジェル投資家のためでもある
よく練られたものだと思います。
少し難しいところもありますが、大切なお金を投資するのですから、このサイトで勉強した後は、エメラダの「エメラダ型新株予約権」をよーく読んでみましょう!