こんにちは、エンジェル投資家のびずぷらです。
ベンチャー企業の成長段階を分類してしステージと呼びます。シードやスタートアップは聞いたことがあるかもしれません。
ただし、このステージの呼び方や定義には統一感がなく、混乱する人も多いかもしれません。
今回の記事は独断と偏見で、びずぷらがもっとも一般的だと考える「シード」「アーリー」「ミドル」「レイター」というベンチャー成長過程の4つのステージを解説します。

シード:ベンチャー立ち上げの準備期間
製品 | 構想段階もしくはプロトタイプのみ |
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利益 | 当然赤字。設立に向けた資金を使うだけ。収益はない |
資金需要 | 起業・設立のための資金 |
ビジネスモデル | 事業計画(ビジネスモデル)の仮説を立案する |
シードとは事業を立ち上げる準備段階を指します。
必ずしも会社設立前を指すとは限りません。会社設立当初でも本格的な事業開始前はシードと呼ばれます。
いずれにせよ、まだビジネスモデルは仮説の段階となります。事業計画も作成中、もしくは作成はしたけど、サービスや製品はプロトタイプ段階となります。
一般的には、シード段階ではそれほど多くの資金が必要でない場合が多く、ベンチャーキャピタルよりは、自己資金やエンジェル投資での資金調達が行われます。
アーリー:ベンチャーの生き残りをかけた戦い
製品 | リリース済みだが、認知が不十分 |
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利益 | 赤字 |
資金需要 | 運転資金や設備投資 |
ビジネスモデル | 事業計画に従って実行する |
ベンチャーを立ち上げた事業が軌道に乗るまでの5年程度の時期を「アーリー」もしくは「スタートアップ」と呼びます。
当然のことながら、会社としては赤字です。
一方で運転資金や設備投資など、多くの資金が必要となる時期でもあります。この段階の資金調達手段としてエンジェル投資家やベンチャーキャピタルなどを利用する会社もあります。
ミドル:認知されるベンチャーとなるか?
製品 | ユーザーが増加し始める |
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利益 | 赤字、もしくは低収益 |
資金需要 | 成長のための資金 |
ビジネスモデル | 当初の仮説を検証・計画の軌道修正をする |
成長を見据えて事業展開を本格的に進めていく段階を「ミドル」と呼びます。
企業やサービスが認知され始める時期となりますが、利益はまだ出ていないか低収益の場合が多いです。アーリーに比べると倒産リスクはかなり減ってきます。
ミドルの時期は、成長のための従業員確保や設備投資といった資金を必要とする時期です。引き続き資金不足に悩まされます。
この段階になると、金融機関などからの借入を利用するケースも見られます。
レイター:ベンチャーからの脱却
製品 | 継続的な拡大路線、新規製品の開発 |
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利益 | 黒字化し、キャッシュを生み出す |
資金需要 | 新規事業への投資 |
ビジネスモデル | 当初の仮説が立証される、新たな計画を立案する |
レイターの段階になると、IPOも視野に入れて検討できます。
また、この段階になると既存事業は拡大路線で安定するため、次の新規事業の展開も視野に入ります。
社会的信用も確立されているので、融資において大きな問題はありません。
まとめ

今回の記事ではベンチャーの成長ステージの4段階について説明しました。
ベンチャーキャピタルが投資をするのは、アーリー以降が多いです。そのためプロ投資家への相乗りをうたっているエメラダ・エクイティでは、シード期の案件はなかなか出てこない可能性があります。
一方で、そのような制約がないFUNDINNO(ファンディーノ)に関してはシード期の面白い案件も出てきています。
エンジェル投資をする際は、投資するベンチャー企業がどの段階にいるのかをみることで、今後の成長に向けた課題や投資すべきかの判断に使えると思います。
エメラダ・エクイティ、FUNDINNOついては、下記の記事を参照ください。